月 蝕
櫻紅葉も散り敷いて
公孫樹の黄葉が明るく舗道を彩っています
さまざまな電飾も冬の夜の街を華やかに演出しはじめました
今夜は皆既月蝕
終わりはまたはじまりでもある、、、と謂った、かの月蝕領主の命日でもありましたことよ
初夏に伺った 川越の陶磁器ギャラリー うつわノートさん から定期的に便りをいただいています
その折、一枚しか無かった飴釉の如き、鉄釉印花紋の皿を購入しましたが
この度、その作者の愛知在住:田村文宏さんという方の個展があるとのこと
夏から秋冬と、その皿を便利に使い、ほどよい深みと使い勝手の良さから、家族の分は欲しいと思っていた処
よい機会に恵まれ、川越再訪となりました。
晴天の南の縁側から見える庭木の紅葉がうつくしい
相変わらず、隅々まで気配りのあるさり気ないしつらえには脱帽で
ギャラリーという性格上、あまり生活感は感じられないのですが
凛とした統一感ある枯れた装いは、見習うべき事多く
わが家のごちゃごちゃした生活空間も、なんとかせねば、、、と省みました
狙いの皿は、人気とのことで既に数は僅か
工業製品と違い、同じ絵柄でも釉薬の厚みも違って仕上がりが異なります
じっくり品定めして選択し、大事に持ち帰り、水に沈めて焼きの確認
さて何を盛ろうか と
洗剤を洗い流そうとした手袋の指が滑り鈍い音、、、
幸いに大きく割れはしなかったものの 使わぬ前に 欠け を作ってしまいました
やれやれ これも何かの示唆か
この処の物欲衝動に多少の後ろめたさもあり
大切に扱いたいとこころしました。