もえぎの日録

関心空間(2016.10.31閉鎖)から移行 日記とキーワードが混在しています 移ろう日々のことなどを記します

2007-09-01から1ヶ月間の記事一覧

木 犀

自転車に乗って買い物がてらの散歩に出ると 紅の彼岸花がにょっきりと眼にもけざやかに咲ききそい ブッドレアにはツマグロヒョウモン 枝垂れるムラサキシキブの実 公園の森には 颱風で散り敷いた クヌギ・コナラ・ムクロジの実を 拾い集めて遊ぶ 幼子の声が…

風 媒

『 夏の終わりと永久運動 』 軽いエッセイのような文章だったと記憶するが その内容よりも表題のみがいつまでも残り 夏の終わりになるときまって想い出す (正式名 友だちと永久運動と夏の終わり 村上春樹1981年文學界11月号) … 誰も 永久運動など したくな…

露 蟲

花屋の店先に秋明菊や鶏頭の苗が並ぶ とちのきの実 や まてばしいの実 も ぷっくり膨らんだ 秋の長雨が明ければ すっかり秋になるのだろう TVから幾度となく大写しで流される映像の顔 何日か前から 言いよどんだり 視点が泳いでいるように見えたのは私だけで…

桎 梏

歯科診療が3ヶ月目に入った 数年前に抜歯して、ブリッジ処置した左下4・5(抜歯)・6 歯肉の疼きが日に日に酷くなった為、 一般的によくいわれる健常歯4・6への負荷で、虫歯でもできたろうかと自己判断はしていた このクリニックは、親子ともども十数…

フョードル・ソログウブ『影繪』

フョードル・ソログープ(Фёдор Сологуб 1863-1927) 『 影 繪 』 前田晁譯 精華書院 大正11年刊 書籍にうずもれた茅屋にて たった一度だけ眼にした濃紺沈色の厚表紙の本 その譯者序には朱色の文字でこうあった この書の読者が少年諸子である場合を慮る。 少…

邯 鄲

「出るべき家がなければ 家出はできない」 などと言っていたのは 寺山修司だったか? 夏休み明け 新学期ともなると 東京にはなぜか 日本各地から家出少年・少女が集まったというから面白い 受験のないここちよい(はずの)学校に通う愚息の終わらない宿題の…