異 化 Ⅱ
BS放送にて
戸井十月インタビュー番組を観る
1968年の秋から翌年までの日大芸術学部生によるドキュメントフィルムや東大闘争のフィルムが流れる中、日大と東大出身者の数人が、1968年を振り返りながら現在を語るもの。
「<自己否定>というスローガンのもとに、
非常に個別的内省的であった問題を幻想の元にすり替えてしまった 」
およそ私には、ピンとくるコメントが聞き取れない中でも
子育てを終えて、現在社会復帰されている 唯一 還暦を過ぎたという女性の上記のような発言が一番に心に響いた。
新潮社応接室での小阪修平氏・木村修氏が語る「あのままでは、どうしても終われないという思い」
1969年5月13日の駒場東大三島由紀夫公開討論会を語る場面は、核心部分のように感じたが、TVというメディアの宿命か、書籍からの引用を大写しにするだけで終わっていた(たぶんそこにツッコミをかければ、放送禁止か、新潮社の版権にも引っ掛かるのだろう)。
40年近い歳月は、けして短いとはいえない。
番組の締めくくりが「青春への問い」であったのが
どうにもこうにも居心地の悪い印象だった。