滋 味
ちきちきちき と 百舌鳥 の 高鳴き
焚きたての新米艶ごはんに
めんたい や ぱりぱりの海苔 が 美味しい季節
ゆうぐれの澄んだ空気の中に ご近所から漂う夕餉支度の匂い、、
ごぼう を煮付ける匂いに誘われ
買い置きのれんこんを入れて 鶏肉の煮物をつくったり
これに ごぼう の かおり は 欠かせなく
れんこん も 歯ごたえ を残した火加減が好ましい
けんちん汁 豚汁 にも ごぼう の かおり は必須で
秋冬の食卓 の 味ある名脇役 と こっそり尊敬の念すら抱きます
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新聞紙上コラム 車谷長吉さんの 「悩みのるつぼ」 は、毎回爆笑もので
笑い皺が増えてコマりますが、今回も、悩み多き中3女子に、すてきな回答をされていて目を惹きました。
人が喜びを味わうのは、一生いっぺんでいい
挫折しても投げ出さないで 挫折を知って苦しむ人の気持ちのわかる
すこし憂い顔の 味のある大人になってください 、、、 という内容でした。
年齢的には 私もまぎれもなき大人
芥川風憂い顔 太宰風憂い顔 なら国語教科書の角枠胸像でお馴染みで
なんなくできなくもないですが(笑)彼等は男性でもあり 味のある、、 は、クセモノです
しかも、このご時勢での憂い顔は、程度問題 なかなかむづかしい
女性誌・婦人誌をざっと見渡しても、ここ数年来はかつてのキツイ色の口紅やハッキリした太眉モデルは消え
ちゃんとメイキャップしてるにもかかわらず、ナチュラル指向の淡色な口紅、やさしい自然な眉の女性ばかりになりました
この退嬰のご時勢からしてイケイケがそぐわないものになったからでしょうか?
ナチュラル憂い顔か(笑)
しかしお化粧でごまかせるのは画像まで
顔立ち は、一日にしてならず
生きた時間が 味ある顔 味ある大人 をつくり出す
いい宿題をいただいたような気がします。
画像は、夏の終わり 陶器の里で購入した味のある 黄瀬戸飯わん
貫入がうつくしく入り 驚くほど薄く軽く丈夫 釉薬もなめらかで洗浄もらくちん
若手の無名の作家さんの作のようでした。
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