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もえぎの日録

関心空間(2016.10.31閉鎖)から移行 日記とキーワードが混在しています 移ろう日々のことなどを記します

溜 塗

柿色のジョウビタキが ヒンヒン♪ と高らかに

木枯らしが木々を揺らせば  裸樹も増え 

錦繍の落ち葉も もう終わりです

今年も 残り少なくなりました

度々の帰省では いまだ父所縁のお客さまとの応対があり

不作法ながら 有り合わせの茶器でお煎茶を出しつつ

そういえば 父存命中の昨秋に こんなものは要らない と 木箱入りの宝瓶湯冷ましなど

どしどし不燃ごみに出し ギッチリ詰まった食器棚を使い易く片付けたのでしたが

あれはまだ少し 用途がありましたことよ(汗)

夏のはじめ

かつては 新宿ルイードでマイクを握っていたという水前寺清子似のNさんが病に倒れ

自治会若手(と言っても60代前半)として活躍していた彼女の不在は大きく 

長年続いた夏祭りは中止 会の存続すらも危ぶまれる事態が囁かれ

せめて 配布物の投函だけでもお手伝いしようと ちょいと集まりに出席すると

すぐさま 80代のご意見番ご婦人役員宅にお茶に招かれ 尽きぬ四方山話となりました

ご婦人は おすそ分けの遣り取りをしていたご近所Kさんですが

ありがちな宗教・政治絡みの勧誘を危惧し やんわり最初に予防線を張った心配は無用で

会計報告書の疑問点や会員数の推移について 率直に意見をぶつけてみると

「 気が付かなかった貴重な意見、、さっそく役員会に挙げてみましょう、、」 と 好意的

もうおひと方の 84歳Aさんは 平塚らいてふ女子大卒で定年まで翻訳の仕事をしていたキャリアウーマン

政治・経済・社会に精通 こちらが驚くラジカルな意見を忌憚なく発言し たいへん面白い方です

戦中戦後の激動期を 首都TOKYO で 仕事・子育・舅姑の面倒を看 家計を支えた世代というのは

同世代の職業婦人であっても 田舎の母とは生活に対する意識が雲泥の差であります

先日は 近隣で逝かれた孤独死の知人についての話で

子どもが近くに居ても居なくても 独り暮らしをしている以上は 心構えはある 云々

癌手術を2度経験し 現在は自由気儘な独居生活をしつつ いざという時の準備を 笑いを交え明るく話してくれました 

Kさん宅に伺い 何より楽しいのは 趣味の好い調度や茶器でいただくお茶の時間

仕舞い込んであった頂き物のうつわを普段使いにしているという事でしたが

前々から欲しいと思っていた溜塗りの素敵なお茶托が出てきた時には なぜに好みが合致する? と 感激♪

ゆっくり豆を挽く珈琲 茶碗 汲出 菓子鉢 菓子皿 茶托 竹籠花入

華美ではない 落ち着いた控えめな品々の 少し前の時代の古風な良きものに出逢え 

物欲が刺激され 自分にはさほど用途も無いのに かねてよりの茶托コレクションに拍車がかかってしまいました、

百貨店に行き 物を確かめ ネット検索をかけてみると

手の込んだ漆・籃胎・錫・彫の細工物がぞろぞろ出てくるのはオークションで

これは何方か見知らぬ人の遺品に違いないのでしょうが 

時を経た好みを受け継ぎ 職人さんたちの熟練の細やかな技を愛でつつ

Aさんの云う様 母は今 人生で初めての自由な独り暮らしの時間を愉しんでいるのかもしれず

元気なうちは それを上手くサポートするのがより良い方策

、、、なるほど 年長者のお話を伺うと 納得ゆくものがありました。

溜 塗の画像