もえぎの日録

関心空間(2016.10.31閉鎖)から移行 日記とキーワードが混在しています 移ろう日々のことなどを記します

送 火

八月も終わり 

夏休みの宿題に追われている学生さんも多々居ることでしょう

この夏は 七月終わりの花火大会 八月の盆 と 二度帰省

それも 外見は元気に見える老父が、最近ことに弱気に拍車がかかる母を見かねて

私に応援を要請してきた事もあり

事はついでと 十数年ぶりで故郷の街の花火大会をフルで観る機会に恵まれました

二万発の花火は、思えば隅田川の花火にも近似の数字

当日午後ともなると、実家近くの市街地生活道路は路駐車で埋め尽くされ

身動きできなくなるのは経験上、知ってはいますが

ネット発表 観客数40万人、、市人口の倍です、、、ホントかなぁ?

開始時間 会場河川敷に赴くと

隣接の市役所駐車場が屋台村と変貌し、まるで東南アジアのマーケットの如く

100機を越えるテントと常夜灯、食べ物の匂いは、猥雑で幻想的な光景でした

、、祭りにヤンキーはつき物 と云う通り、普段はいづこに潜んでいるのか

悪趣味な浴衣にスニーカ、、、金髪・銀髪 とても判り易い格好のワカモノが屋台傍に群れ湧いて

祭りは こうした男女の出逢いの場 でもあるようです、、、

正味 2時間弱、次々と飽きさせず組まれたストーリー展開の構成プログラムに感心し

仕掛け、お腹に響く尺玉開花の響きを頭上から被って

やはり 花火の臨場感は河川敷でしか味わえない と実感!

無論 花火自体も、色・形・音 BGMと研究され、毎年進化しているようす

人混みは嫌い と、実家から数分の会場に行きたがらない母も

ケーブルTV放送は見て、毎年の変化は分かっているようです

盆は 家事手伝い、来客の接待、こちらが出向くご挨拶の父母の付き添いの足に

久しぶりに市内のあちこちを車で走ると

旧市街地がドーナツ状に空洞化し、それは大手地銀破綻の影響もあるのですが

代わって東西に走る南東国道沿いが発展し、全国どこにでもある店舗のFC店が軒を並べています

子どもの頃は 「 追い剥ぎが出るよ 」 と、祖母が口癖に云う休耕田や荒地が広がっていたところ

新幹線の停まる駅の東側も変貌し、明治期からあった製粉工場と菓子工場が無くなり

駅直結の跡地に某大学法科大学院が聳え立ち

さすが、元官僚政治家センセイが看板学長を務める学校で、、立派な箱で驚きました

十年一昔 とは この変わりようを云うのでしょう

送り盆で寺に行くと 地元に残り、家を継いだ同級生や知人の誰かに必ず逢う寸法

87年間この街で生まれ育ち今に至り、交際範囲の広すぎる父の、誰にでも挨拶する姿に半ば呆れながら

今年もまた、私も中学のクラスメイトとばったりでした

彼女とは、寺併設の幼稚園も同じという檀家の縁

線香の煙くゆりたつ中、、、まだすこし先の事かもしれませんが

できることなら、夫の家のあちらの墓ではなく、長らくご縁あるこの墓に入りたいと自然に思うのです

この街に嫁いで来た母は、ここでいいと思っているのかいないのか

選択の自由はきっとあることでしょう

送り火を済ませ、東京に戻り 思い出した風情ある火祭りがありました

2年ほど前 NHK BShiで放映された 京都 花脊 『 かくれ里 』 の祭りです

花脊松上げ

 「 炎の神が踊る夜~京都・白洲正子が愛した火祭り~ 」

   鶴田真由さんが、当地を訪れリポートしたもの

http://www.youtube.com/watch?...

闇の深さが前提として 鮮やかに浮かび上がる松明の籠入れの行事は

余計な灯かりの無い山間でこそ生きたものになるのでしょう

番組を観た後、サックリ検索してそのうちに行ってみたいと思いつつ

京都市内からかなり山奥へ入ったバス便もまれな かくれ里 のようす

どなたか 関西にお住まいの方で見知っている方は、教えてください

行ける折の参考までに。

画像上 故郷の花火大会ファイナル webより転載

画像下 花脊 松上げ webより転載

送 火の画像

送 火の画像