星 辰
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グーク ということばを初めて知りました
買い物から帰宅して何気なくつけたTVは
ベトナム戦争のドキュメンタリー映像:インタビュー形式のオムニバスハーツ・アンド・マインズ ~ベトナム戦争の真実~という番組でした
買い物袋の食品の整理も忘れ、TVの前に座り込んでしまいました
刺青のある米軍兵士の数人がベトナム人に対して吐き捨てるように口にしていたことば
映像に撮る側の一方的な暴力的ちからが働くことは否めませんが
今、ベトナム戦争から50年が経ち、さまざまな事柄が白日の下に晒されても
このような映像を目の当たりにすると、言葉にならない憤りを感じざるをえません
不実であった事実が1970年には既に明かになっていたというのに
日本に2つも爆弾を落としておきながら
喉元を過ぎないあの時期に
米官僚はフランスの閣僚に 原爆2つプレゼントしよう と真顔で言う
チューインガムを噛みながら『地獄の黙示録』さながらの兵士たちはベトナムの娼婦と寝て
ベトナムの銀行家と資産家は、片や枯葉剤やナパーム弾が降り注ぐ農村部の被災者を尻目に
水辺を望む都会の眺めのいい部屋の饗宴で、皮算用に興じる
なんてこった
そう かれらにとって
わたしも グーク のひとりにちがいない
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こころが弱くなった時には わたしは常に この場所にたちかえる
眼をうるませ 声を詰まらせながら
血痕が今も残る集団市民処刑場 プレッツェンゼー追悼所前での
小田実の言葉を ふと 思い出しました。
http://www.kanshin.com/diary/1186020
画像は太田聴雨「星をみる女性」1936 東京国立近代美術館蔵