揺 籃
薔薇 胎児 慾望 その他幽閉し
ことごとく夜の塀そびえたつ 塚本邦雄
3年 というのはひとつの区切りの時間
イングリッシュローズ(ER)に少し慣れたところで
黄橙のゴールデンに相性良さそうな色合いの大株をと
黒真珠やBaron Girod de l'Ainバロン・ジロー・ドゥ・ランを探しつつ
厳冬の植え替え頃から園芸店に足しげく通いつめる
株立ち、枝張りの品定めを繰り返し迷い、諦めつ
やはり花の時期、、、、咲き染むる容姿を観て ぐらっ
とうとうロンサールを連れ帰ることに
地植えできないベランダガーデンでは
殊に薔薇は冬の土替え作業を怠ると翌年の花付きに顕著な影響が、、
数年目のミニ薔薇は正直な反応で、新芽や枝葉の量、花色も、土を替えなかった冬の因果か、昨年の1/5ほどの株立ちに
この冬は30キロ近く用土を購入して替えるも不足、薄幸のミニには哀れな5月となりにけり。
野生まがいに野放図な線路際のブッシュ薔薇で、たわたわと花を付ける地植えを見る度
「薔薇は元来、寒冷地の痩せ地に咲いた丈夫な植物なんですよ」と話していた薔薇園ガイドさんの話を思い出す。
養分を吸い尽くした用土の鉢薔薇でも花は付けるものの、やはり底知れず根の触手を伸ばして養分を吸う地植えの簡便さには到底勝てず、
土壌がいかに大切なものか、鉢を育てることで改めて思い知ることに。
さてさて このロンサール嬢の運命やいかに、、、
勝負処は、北風すさぶる厳冬の土替え作業と剪定
五月を愉しむ為に、この冬も自らに鞭打ち棘に刺されながら
来年の五月を慮るわけです。
しかし この仏蘭西娘(画像上);ゆかしいのは蕾から開花までの短時間
開けば あれれと驚く肢体
おまけに馨りは、ほとんど無い 、、、これは致命傷です。
情愛 とは その欠損をも許容して時間を旅することと知りつつ(笑)
画像中;薄幸のミニ
上下は、仏蘭西娘ピエール・ド・ロンサール