遠 蝉
数日前から ニイニイゼミ が鳴きだした。
し~し~し~ちぃ~~ち~~
じっとりとした暑さとともに耳に刷り込まれた音と盛夏のはじまり
犬笛ではないが こうした高周波音は
小鳥の ヤブサメ や 蟲の クビキリギス の声にも似通っている
ゆうぐれの草叢からは 露蟲 の つ~つ~つ~
いくつもの種の音を聴き分けるのは至難の業なのだが
世の中には的確に音を区別できる耳のいい人が居るもので
これも絶対音感のようなものなのだろう、、。
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細くて急な階段を上がる途中
上から降りてきたのはドイツ文学者の池内紀氏
建石氏・川口氏・多賀氏・高松氏らの作品はもうかれこれ20年近く前から拝見しつつ
各氏永年温めていらっしゃるテーマやモチーフに納得しながら新しい作品を眺める
大竹氏の、きのこ菌類メルヒェンは毎回愉快で不可思議世界を展開しているし
七戸氏はこれまでにない40号ながらますます洗練されて結実したような画面
山本じん作品のデッサン力には、唸るものが、、、
そして3階 建石氏の鉛筆画の前では
中井英夫小説作品の時間軸へ落ちないように と我に返る
青木を出て真夏の銀座の街へ
スパンでは横尾忠則シルクスクリーン展
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時折覘いているプランタン6Fの雑貨店cholonには
竹篭のサンドイッチBOXや立罫のツバメノオトが
立罫は、ちょっと浮かんだことばなど書きつけるのに便利でいつも利用している
ちいさいメモ帖のようなのは俳句用か
淡水パールの小ぶりなネックレスも気になったが
これといった購買欲がわかずに帰途へ
画像は昨年の朝顔です。