野 茨
早咲きのモッコウバラが住宅街の生垣や塀を飾り
シャガ・ヤマブキ・シロヤマブキ・イチハツ・ニオイイリス
セイヨウタンポポ・ナガミノヒナゲシ・ハナニラ・カキドオシ、、、
新緑の葉叢にとりどり花の色馨が冴え渡る春たけなわ
今年の薔薇とガーデニングショウは白花アイスバーグがポスターにお目見えして清楚ながらフロリパンダのブーケ姿が眼を惹く
会場入り口付近にはデビット・オースチンのイングリッシュローズアヴェニューが出現とのこと、、、どんな演出になるのか愉しみが膨らんで、図書館で重たい大きな図鑑イングリッシュローズ図鑑を開いてみると、私が育ててみたいと思い立ち、最初に眼に飛び込んできた素晴らしい色形馨のグラハム・トーマス作出の経緯などが書き連ねてあった。病害虫にも強く育て易い優れたこれらの品種は、この10年で世界中の愛好家の人気の的となる等々、、、確かにオールドローズとハイブリッドティーを掛け合わせたイングリッシュローズの魅力は、まだ1年育てただけの新米の私にも理解できるほど双方の親の良いとこどりの素晴らしさに溢れている。D・オースチンHPは何時の間にか日本語バージョンも出来て日本人気の高さも伺い知れる、、、、。
http://www.davidaustinroses.com/...
童は見たり 野中の薔薇
清らに咲ける その色 愛でつ
飽ず 眺む
紅 匂う 野中の薔薇
手折りてゆかん 野中の薔薇
手折らば手折れ 思い出草に
君を刺さん
紅 匂う 野中の薔薇
童は折りぬ 野中の薔薇
手折りて哀れ 清らの色香
永遠に 褪せぬ
紅 匂う 野中の薔薇 ゲエテ 譯:近藤朔風
シューベルトやウェルナーの作曲で有名なこの歌は野茨に違いない。
毎年、石神井三宝寺池廻りにスイカズラとともにブッシュ咲きしているこの原種は野趣をたたえながらも咲き始めの薄紅が愛らしい。時代の寵児となりつつあるイングリッシュローズを想うとともに、野辺の花の可憐さにおいては何にも引けをとらないこの花にも想い寄せるものがある。
(尚 ギョエテ 譯:生田春月「あれ野の薔薇」譯出は上記とはかなりの違いがありました。)