蝸 牛
うららかな陽気にさそわれ
かたむきかげんの蝸牛器官をもてあましながら
親近感ある場所 竹橋近美へ
プークさんのキーワードや新聞評、その他の方々のお薦めもありました
わたしもときどきめまいするわ
昨年の企画展 <崩壊感覚> 同様か
谷間の収蔵品企画展?としては バラエティ豊かで見どころ満載
後援企業協賛のうるさく派手なポスターもなく、粛々とたいへん静かな常設展のような雰囲気で、ゆったりここちよくじっくりと行ったり来たり観ることができる空間と時間、、空いてました、、独立行政法人 採算は大丈夫かと素人が慮ってみるのも この展示自体の最終ブースが<「社会と向き合うわたし」を見つめるわたし>という経済社会に絡めとられがちなゲージツ近況のウロボロスであったりするせい、、、、
通常展覧会の 出口 となる方角から反時計廻り入場
「カタログ、チラシ、ポスターなどの印刷物はもちろんのこと、会場内のグラフィックデザインもあの服部一成氏がデザイン」とあるとおりトータリティある壁面づくり
はじまりに 近代絵画・写真等の自画像の部屋中で
ひときわ目を惹く相撲部屋に入門したてのような坊主頭の少年
澤田知子の作品は全て自身だというから吃驚
これはもうひとつの岸田劉生:麗子の顔に見えてしまう不思議
同じ部屋に麗子像があるからですよ
河原温の作品 配送伝票?は
自分から自分宛に毎日ポストに投函し到着した葉書をアトリエ壁中に貼り付けた写真をかつて見たことがありましたが、これもブルトンのキ印人:デゥルイ氏みたいで、、70年代彷彿
中川一政のタイプオフ文字作品も今となると古くてまた新しい
草間彌生の大きな作品のちいさな規則的ドットや日高理恵子の樹形は素直にきれいだと感心するも束の間、横の大きな縦縞柄の金明淑の絵に、う~三半規管蝸牛ぐるぐるぐるぐるここにきてはじめてめまいしました
牛腸茂雄《SELF AND OTHERS》全60点 は、まとめて観られてヨカッタ
高嶺格God Bless Americaは、シュバンクマイエルのクレイアニメを想起しつつあれもレーニン像引き倒す場面や男女の愛の機微と喰い合う終わりだったかなぁ(忘れた)、、♪God Bless America 擦り切れたソノシートのような唄が、これを観る前の牛腸写真の部屋にまで鳴り渡り奇妙なカンカクに陥る 10分程の作品ながら立ち見ではなく座ってじっくり観たい気持ちも
秋山祐徳太子 もっとお若い方かと思ったら、意外に年配で驚きました
いつもの私の悪い癖で
作品に出逢った折ふし余計な想念の雲が脳内フル稼働しはじめると
意識が東奔西走し始め作品そのものをなかなか素で受けとめられないことが多いのです、、、
そのような中でも 今回は
澤田知子作品
ビル・ヴィオラ作品
に 前振り知識も何もない処で 作品そのもの に
素に近い感覚 で 惹きつけられるものがありました
はてさてこのあたりにいまのわたしのめまいの因があるということなのか