操 作
年の瀬
この冬の
公務員や民間企業の賞与の平均額がマスメディアで報道された日
TVでは リクエスト特集として
「ワーキングプア~働いても働いても豊かになれない~」が再放送されていた。
妻に先立たれ、リストラで職を失った食べ盛りの二男児を持つ父の涙
「情けない 貧しい私の子どもに生まれてしまって 可哀想でならない」
齢80才を過ぎて 年金無しの生活で貧窮する老夫婦の涙ながらの言葉
「こんなに長生きするとは思ってもみなかった、、、」
つましく善良に生きてきたであろう人々に降りかかった貧困を
日常を追いながらカメラが坦々と捉える
辛い映像の連続には 明日は吾身の寒さを感じて
正直 チャンネルを替えたくなったほど
チャンネルを替えれば そこには
一人の成功者が 成功までの道のりを気恥ずかしそうに物語る番組もある
世にいう
ワーキングプア と
成功者 と
運と不運との巡り合わせの絡み合い
ともするとその数は、同等に近いのではないか
おおかた は その他の人々である
「 きみたちは 貧乏人でもなければ金持ちでもない
勤勉に働き 税金を納め 幸せに死にたまえ 」
と 誰かに言われているような気がしてならなかった。