もえぎの日録

関心空間(2016.10.31閉鎖)から移行 日記とキーワードが混在しています 移ろう日々のことなどを記します

フョードル・ソログウブ『影繪』

の画像

フョードル・ソログープ(Фёдор Сологуб 1863-1927)

 

『 影 繪 』 前田晁譯 精華書院 大正11年刊

書籍にうずもれた茅屋にて

たった一度だけ眼にした濃紺沈色の厚表紙の本

その譯者序には朱色の文字でこうあった

 

  この書の読者が少年諸子である場合を慮る。

  少年諸子はあまり深く人生の意義を思って

  考え深くなる当然の結果、

  憂鬱な気分に陥りはしないかと虞れる。

  少年諸子はあまりに魂をしめつけられてはならない。

 

    グスコーブドリ君 の如き哀しみ。

 古書街をしらみつぶしに探したこともある

   …二度と御眼にかかれない…

 

画像は 大正元年九月十日再版 新潮社刊 『 毒の園 』 昇 曙夢:譯より複写

後年 上野国国会図書館 国際こども図書館の閉架書庫に在ることがわかりました。閲覧可能です。