流 転
おおつごもり
この日ならさぞや空いているのでは と思って出かけた エッシャー展
考えは甘かった。
会場に入るなり人いきれでむんむんする部屋では
無料で渡されるニンテンドーDS解説に熱中する若者たち
ご多聞にもれず吾が愚息もその画面にペンを走らせるものだから
「そんなもので遊んでいないで原画を観なさい、、原画を!」と注意してしまう。
細部が拡大できるからいいのだ という息子の弁解も、この黒山の人では致し方ないのか。
空いてる箇所から観るという方法だってあるのだぞ
テーマ別時系列展示であるから順番に観たいという気持ちもわかる が、牛歩覚悟必須
内容は見ごたえあるたいへん面白いものだった。
長谷川潔・荒川修作・柄澤 齊 その他 おおくの方達の作品が脳裏をよぎる
映画『薔薇の名前』『ハリーポッター』の図書館階段構造のフラッシュバック等
3D映像のタッチパネルは、子どもにも人気。
天空の遠景から凝視されてゆくまなざしは
個別ピンポイントの細密構造まで言及され言及され言及され回転し
二十螺旋に正確に 回転 流転
数学的建築構造 に めくらます 平面
でんぐりでんぐりでんぐりでんぐり
こんな愉しい翻訳を言い当てたのは誰なのだろうか。