胡 粉
蛤の内側を削り取って粉にし、それを白顔料として使うのだと耳にしたのは、かれこれ二十年近く前。文京区小日向の高台、趣ある日本家屋では、夏でも網戸を開け放ったままで、私はたちまちに薮蚊の攻撃を受けた。
肉筆浮世絵の巻末にと、確か遊女の話を伺いに上がった折
西山松之助夫人は、日本画を描かれるので
氏も顔料にはお詳しいとのことだった。
折りしも、棚の整理でひょっこり現れた楢崎宗重氏から戴いた短冊がぽろり
今日の日曜美術館は、里帰りのボストン美術館蔵 肉筆浮世絵展 特集
耳馴染みのある方々のお顔がずらりと映る。
皆様 歳経て風貌こそお変わりになってはいらっしゃるものの
名品を語る嬉々とした表情は少しもお変わりが無い、、
素晴らしい一点ものが勢揃いしているようだ。
しかし春信のCG再現には驚いた。
若冲展