2006-04-30 青 蛾 日記 新宿の裏通りにあった茶店を想起される方は もはや 折り返し地点 二・三度 知人に連れられ入ったものの ほとんど記憶から消えていた店 深い霧の彼方の一点の光を辿るように 記憶を手繰れば ぎしぎしと泣く床と狭い階段と ほの暗い室内 失われゆく記憶は どのような順序で消えゆくのか 認知症の人のめだまを見ながらふと想う。