もえぎの日録

関心空間(2016.10.31閉鎖)から移行 日記とキーワードが混在しています 移ろう日々のことなどを記します

春のあらわれ Apparition

ご近所の ハクモクレン(白木蓮) Magnolia heptapeta 2017.3.12 駅前の花屋の店先にカジイチゴの枝ものが並んでいたのを見つけたのは雛節句が過ぎてから。桃の花に替えて挿すと、こちらの日持ちは驚くほどで、10日が過ぎてもまだ新芽の青葉がシャッキリと…

7年ぶりの長編 発売前に重版だという新刊本『騎士団長殺し』を想う

都内のきさらぎ2月は、中・高・大学の入学試験が真っ盛りです。 既に合否が判明した親たちでしょう、スーパーの売り場にカートを置いたまま 「おめでとう」合戦の長話に興じる母親たちを垣間見ますが、他の方の買い物の邪魔にならぬよう周囲へのお気遣いも…

春は苦みから スプリングエフェメラルの誘惑

暦は大寒 とはいえ ゆうぐれ 5時を過ぎてもまだ明るい空に 光の春 を感じるようになりました。 ご近所の庭先では、早咲きの紅梅や蠟梅がほころびはじめ 引き締まるような冷たい空気に芳香を放ち、寒さを和ませています。 地表には、雑草のロゼッタがまだ弱…

ものがたり交響 映像と音楽の臨界

映画『ヴェニスに死す』Death in Venice 監督脚本 ルキノ・ヴィスコンティ 1971年 ラスト オリジナル・サウンドトラック Luchino Visconti Presents The Original Motion Picture Soundtrack From The Film Death In Venice フランコ・マンニーノ 指揮 ローマ…

霜月つごもり ときわぎに祈りを込めて 死と再生の祭りを想う

ベリー公大時禱書より 12月 1409年 パリ国立図書館蔵 2016年のカレンダーも残り一枚となり、この一年を振り返る話題が多くなりました。 11月は、都心でも積雪を観測するなど冬の到来が早く、既に流感の話も耳にしますので、何かと多用になる12月1月は、こと…

遡行の旅 錦繡の森から裸樹の森へ

山の安宿の庭紅葉 2016 都内の落葉樹も随分と色めき立ち、晩秋の装いになりました。 この時期、季節がいち早く廻って来る寒い山は避けて、暖かな陽光の降る海沿いの街へでも行きたい処、人の波に呑まれることを厭う性格が先行し、結局、空いているいつもの山…

紙魚の迷宮 その迷路の出口は、入り口でもある

神保町古書街 通り抜け 地下鉄東西線を九段下で降り、首都高下の河の澱みを見るたび想い出すのは、ここが通学路でもあった学生時代の懐かしい時間です。時代は好景気に向かう中、生来の性格ゆえか?華やかに過ごす事は気恥ずかしく、恋愛をしても自らを解放…

認知症 あるいは 記憶の筐底を探して

日曜の昼下がり TVから覚えのあるピアノ曲が流れてきたので見ると 陶芸の町:益子から NHKBS「イッピン」の再放送です。 ピアニストの手元を陶板スクリーンに拡大して映し出すというリポートで、それはちょっと聞いても印象的な ヒナステラ:アルゼンチン舞…

終わり の はじまり

曇天の朝 近くの欅の梢からモズの高鳴きが秋の深まりを知らせます 柿色のジョウビタキがやって来るのも間もなくでしょう。 Hammershøi Montague Street in London British Museum 1906 ユーザーとして13年続けた関心空間が昨日閉鎖されました。 ユーザーが…

面 妖

季節を先取りする冷たい雨の日 上野西洋美術館のクラナッハ展へ http://www.tbs.co.jp/vienna2016/work/index.html お目当ては 或る種 東洋的とも思える面妖な女性たち かれこれ10年前に観た ヴィーナス は 記録を遡れば 今回展示の作品よりも大振りなもので…

移 行

昨夏以降、古い場所での日記は保留となっておりましたが 今回の関心空間閉鎖にともない こちらに 日記の引っ越しをさせていただきました。 どうぞよろしくお願いいたします。 ギュスターヴ・モロー 岩の上のサッフォー 1872 ヴィクトリア・アンド・アルバー…

アンリ・トマジ「12のコルシカの歌」Chants populaires de l`ile de corse

画像: E Burne-Jones 宵の明星 Henri Tomasi アンリ・トマジ(1901~1971) 仏の指揮者・作曲家 1952年 事故の為ほぼ聾唖に 最晩年の作 テレーズ・ファレ=フィズィオ指揮 ガブリエル・フォーレ少女合唱団による 昭和52年度文化庁芸術祭参加作品 (IPG KUX-30…

慚 愧

暑中お見舞い申し上げます 先週末より公開が始まった 都内2ヶ所単館上映 塚本晋也監督 大岡昇平原作『 野 火 』 構想20年 金策に窮した塚本監督みずからの主演 しかし 上映館が少なすぎる… F・コッポラ『 地獄の黙示録 』の画像・ Doors の THE END も鳴り…

灰 青

水無月も過ぎ 今年も後半に入りました 梅雨入り後の関東は 夏至を過ぎても雨の少ない日が続きましたが 今週は ようやく梅雨らしい雨空になり 紫陽花や梔子も 水を得て生気を取り戻した感 さて みなさまに案じていただいた前回日記の姪っ子の手術は 6月半ば…

羽 繕

真夏日の日差しに 色濃く茂った葉叢の中を 巣立ったばかりの雛鳥たちが 慣れない飛翔で 声高らかに鳴く姿を見かけます うんがぁ~のハシブト・ムクドリ・ヒヨドリ・シジュウカラ・スズメ 時折オナガの幼鳥も混じり 子どもの声はどこか特徴的で いち早く危険…

薫 風

つつぬけの天のふかみのあさみどり われらはひくく ひと恋わたる 村木道彦 一週間ほど前からいち早く咲き始めた今年の薔薇は 昨年の「バラとガーデニングショー」で迷った挙句に購入したバロン・ジロー・ド・ラン (Baron Girod de l'Ain HP;ハイブリットパ…

葉 隠

世の中は 先週末あたりからゴールデンウィークモードか? 吉祥寺の街にはそんな幟旗がはためいていました 窓を開け放したゆうぐれ時 あれはトラツグミの囀り? と想える あまり上手いとは言い難い口笛のような音が響き どこぞの暗い草叢に この鳥が潜んでい…

来 燕

燕の声を聴いたのは 2週間ほど前になるでしょうか? 五月の気温かと思えば 今日は真冬に逆戻りの雪混じり 行ったり来たりの季節の中で 都内の櫻の見ごろは先週前半で 週末にはほぼ終わり これからは 八王子・多摩方面の丘陵地の遅咲き品種や八重櫻が楽しみ…

陽 光

Tobias Wilden ネタもとは 例によって 西荻の雨Qさん 久しぶりに覗いたら 実店舗は移転のため閉店中 今はweb店舗のみのようです さて 若きトビアス君のアルバムは昨夏から出ていたようで 気がつきませんでした ジャケットはご自身撮影の画像だそうで 清々し…

芽 吹

午前2時 子どものことや 家のこと ずいぶん前の朝日川柳で見かけたものです 上手く言い当てていて 事あるごとに浮かびます 年度末は節目の時期で 落ち着かないことも多々あって 胃も ちりちり 寝返りばかりで ぼんやりとむかえる朝 せっかくの暖かさ 気分転…

旬 菜

雛節句も過ぎ ひと雨ごとに 階段を上がるようにやってくる春です 菜の花の青味もお手頃な路地ものが出回り 先日はアオヤギと菜の花を ぬた で向付にして食卓に出すと ぬた って 何? と 言うが早いか 息子はスマホ検索開始。。汗 春は苦味からと言いますが …

祥 瑞

おおつごもりに購入した枝もの 蠟梅 は さすがにドライに立ち枯れ 万両 は 水替えしている鶴首瓶から いまだ生き生きと 赤い実と緑の葉が色を変えず 枝柳からは にこげなる新緑の若芽が吹き出しました 明日は立春です 秋の終わりに変調した胃の具合が 2ケ月…

内 視

この秋冬は 円安が進み経済もいろいろ問題ですが 野菜がお手頃価格なのは消費者には大助かりです 早い冬がやってきたおかげで わが家では10月末から煮込み料理が増え ルクの22㎝は 毎日出番のフル稼働 なかなか重いので 棚からの出し入れやお手入れは大変で…

溜 塗

柿色のジョウビタキが ヒンヒン♪ と高らかに 木枯らしが木々を揺らせば 裸樹も増え 錦繍の落ち葉も もう終わりです 今年も 残り少なくなりました 度々の帰省では いまだ父所縁のお客さまとの応対があり 不作法ながら 有り合わせの茶器でお煎茶を出しつつ そ…

天 唇

聞こえざるもの聴きたければ 虚空ゆく風のながれに耳すすぐかな 村木道彦 『 天 唇 』 より 都内の木々もしだいに色づいて晩秋の様相になりました 先月の終わり インフルエンザの予防接種に お馴染みの神田駿河台への道すがら 例年 この時期は 神田神保町古…

屈 託

盆が終わって 彼岸が過ぎたら もう神無月 屈託 の多い人生でした とは 誰の科白だったか 彼岸中日で終了した F・バロットン(Félix Vallotton) の展覧会は 6月夏至の頃に始まり 角田光代さん出演のTV放映も気に留めて鑑賞 昨年の欧州展覧会の動員数がなかな…

Officium:オフィチウム

Hilliard Ensemble ヒリヤード・アンサンブル Jan Garbarek ヤン・ガルバレク 統帥マンフレード・アイヒャー率いるECMレーベルから1994年発売 ヒリヤード・アンサンブル は 英男性古声楽グループ ガルバレク はキース・ジャレットクァルテットにも参加の ノ…

含 羞

. ひばりのす みつけた まだ たれも知らない あそこだ 水車小屋のわき しんりょうしょの赤い屋根のみえる あのむぎばたけだ 小さいたまごが 五つならんでる まだ たれにもいわない 木下夕爾 ひばりのす 『 児童詩集 』 より 今夜は 仲秋 空には 雲が垂れ 臨…

鰯 雲

八月は 父の初盆を済ませ 久しぶりの海水浴へ行き 何かと気忙しく 日記のアップも後回しで 既に九月となりました 気の早い秋は 百貨店のウィンドウを秋色に染め 青物野菜の高騰や 秋の実りに どう影響するのか? 今日は久しぶりに晴れて 富士山もスッキリ見…

浮 塵

梅雨明け後の朱夏の週末 父の初盆の合同法要が寺であるというので出席 最近は、暑さゆえか? 盆に 絽の袈裟を着た坊さんが各家を廻る風習は割愛されているらしく この日は八月十三日に初盆を迎える檀家が 二日に分かれての法要の初日で 十八の家族が本堂で会…

驟 雨

先日の三鷹・調布の一部地域の雹騒ぎの折は こちらからも 不気味に漂う南西の真っ黒な雲が見えて まさかあんなことになっているとは と 後ほど仰天した次第 梅雨明けが待ち遠しいこの頃 明ける前には またの豪雨もありやなしや 東京の田舎者は 生来の出不精…

過 半

http://www3.nhk.or.jp/news/html/... この話です 国民の過半が容認している と、与党の偉そうな方が答弁してましたが ほんとですか??? 先の衆議院選挙で 自民・公明に投票したそこのあなたにも これに関しては身に覚えの無い人も居るだろうに 日曜の昼下…

風 聞

空木 菖蒲 色づいた紫陽花 が濃さを増した緑に映え 例年より少し早い関東の梅雨入ながら 北海道は異例の暑さといいますからやはり異常気象でしょうか? うちのクサガメは、昨年より少なめの1回目7個産卵 (昨年は、計3回で二十数個産卵) 鉢の大きさとバラ…

繁 茂

若葉の季節も過ぎ 緑濃き五月も後半戦に入りました 今年は GW前からお久しぶりの友人知人から次々に連絡が入り 友人宅に伺ったり、招いたり、会食やら展覧会やら お遊びに多忙の日々が続き 胃腸をやられてお粥のお世話になって一段落 その友人のひとりが 直…

遡 行

卯月 つごもり 藤棚には 垂れ花が満開で 躑躅・杜若・菖蒲も けざやかに 薔薇もそこかしこに咲き出しました 今年は 櫻と欅の芽吹きが同時にやってきて 山に向かえば この卯月ひと月の さかしまな植物の時間の遡り 父が残した さまざまなものもの の廃棄には …

SAYAMA みえない手錠をはずすまで

高齢のお爺さんが駅前で配っていたパンフ ほとんどの人が無関心に行き過ぎる中 ふと 気が向いていただくと これ でした ドキュメンタリー映画 SAYAMA みえない手錠をはずすまで 監督:金 聖雄 音楽:谷川賢作・小室等 プロデューサー:陣内直之 2013 キネマ…

垢 離

都内は櫻満開のお花見日和 薔薇の新芽も伸び 春本番です 彼岸前には、近隣の主か?行き倒れのカエルも 近くのビオトープには、とぐろを巻いた寒天質の卵塊が揺れて おたまじゃくしも出てきそう さて 亡父の事務手続きも2、3残しておおかた終了 交際が広か…

駆 込

、、弥生は雛の節句も終りましたが まだ寒い春待ち月 風が吹けば桶屋のたぐいで、仕事が平常に戻りつつあった大雪の後 また椎間板ヘルニアが再発し 身動き取れない状況に(泣) しかしまぁ 2週間が過ぎると、人の細胞はぐるりと入れ替わる? 痛みと痺れは残…

葬 送

都内は 予報どおりの 綿雪もよひ 名ばかりの春の日に 戸外は灰白に塗られてゆきます、、、 冬に逝く人が多いという話は 歳を重ねる度に耳にしました 12月半ば 癌の進行からくる貧血で自宅で転倒、軽い骨折をした父は そのすぐ後に大量下血 秋の転院でお世…

宿 木

カレンダーも最後の一枚となり、クリスマスリースでも飾ろうと戸棚をがさごそ、、これはツリーと違って場所をとりませんので好きなんです 息子が産まれた年に友人に頂いた木の実やモスのドライを20年毎年ずーっと飾ってきましたが、これがいよいよ崩壊気味、…

小 春

外苑の公孫樹並木が、早明ラグビー戦の頃には黄葉になる慣わしも 国立競技場がオリンピックに向けて取り壊されることになり ここで最後の早明戦とあらば盛り上がりもひとしおだったことでしょう いろいろと 時代の区切りの年にさしかかっている感です、、 実…

微 熱

富士のお山も雪被り 都内の街路樹も 秋色に染まりつつあります 毎年、予防接種の時期になるときまって風邪をひき 今回もまた軽い風邪が完治したと思いきや 軽いまま長引いて 微熱が7.1ありましたが、昨日済ませてしまいました(今のところ異常ナシ) 東京…

遅 延

かれこれ 2013年の神無月も後半 今月の帰省も終わり 友人知人の展覧会に伺ったり 旧友との久しぶりの会食など 展覧会は、作者の年齢とともに個性に磨きがかけられた感あり 平面抽象画の人は、所属の会への出品用の大作よりも 10F以下の小品に好ましいものが…

道 艸

秋刀魚もお手頃になり 梨・栗・葡萄・林檎・蜜柑、、果物も 多種、色とりどりに並んで 秋もしだいに本番です 秋の陽は つるべ落とし ぐるり山に囲まれた処では尚更に早いものですね 関越から車を走らせ2時間、、、夏は賑わう避暑地の銀座も 季節がすすめば…

斜 光

いくたびも浮き沈みつつ流されて ひたに生きこし いづくにむかふ 駿河療養所 梅林加津 久しぶりに家族3人が揃い 彼岸の墓参のあとの帰り道 これまで立ち寄りたいと思いつつ、後回しにしていた東村山市に在る 多摩全生園内 国立ハンセン病資料館 に行く機会に…

埴 生

田舎の母校の旧い女子高では かならず校歌を唄う前に 「 埴生の宿 」 を唄いました <埴生の小屋> <埴生の宿> の意は 土の上にむしろを敷いて寝るような粗末な小屋。また、赤土を塗ってつくった小屋ともいう。みすぼらしい家。賤(しず)が伏屋(ふせや)。は…

貼 雑

最近はGFとばかり外出している息子が 親と出かけるのも これが最後かもね、、 などと、憎まれ口を言いながら運転を引き受けてくれたので 鎌倉~葉山へ 見たかった 野中ユリ展 神奈川県美鎌倉別館 これまで手にしたのは、装丁本がほとんどで 作品はわずかばか…

落 蝉

低気圧がひとつ逝けば 秋、、、 風が乾き 空には絹雲 落蝉を多数見かけるようになりました 肢腰を傷めて後 東京の田舎者がほぼ半年ぶりに都心に出て感じたことども、、 有名百貨店のぼりに中国語 アジア人向け路面銀行両替店の増加 これまで年配路上生活の方…

既 視

残暑お見舞い申し上げます 盆も終わり 一段落して東京に戻ると 陽の落ちた欅並木や草叢から 夕蝉に混じり 青松虫や蟋蟀の声も目立ちます 半袖ではまだ涼しかった6月から 一週間~十日ほど間を置いての度重なる帰省も板につき 高速の渋滞時間を避け、最短で…

晩 餐

およそ ブンガクの命題は 恋愛 犯罪 逡巡と後悔 だと、何方かが言っていたように思います 1945年 春浅き日に二十歳の誕生日を迎え 半年弱、国内兵役に就いた父が おおむね幸せに老いて この夏に、突如、降って湧いたように迫られた最終章の決断は 果たし…